カパプ防衛館では、単に技を覚えるのではなく、実際の危険な状況に対応するための「護身術としての合理性」を重視しています。

その考え方を象徴する訓練の一つが、複数の技術を連続的に用いる複合手技ハンドドリルです。

イスラエルでこのドリルを習った代表が「固執しない」というコンセプトを加えたものに仕上がっています。

このドリルでは、相手がこちらを掴みながら殴りかかってくる状況を想定します。

現実の暴力事件では、一発のパンチだけで終わることは少なく、掴みと打撃が組み合わされた攻撃が少なくありません。

そのため、単独の受け技や単独の関節技だけでは十分とはいえません。

まず相手の攻撃に対し、掌で受けます。

ここで重要なのは、力と力をぶつけないことです。

相手の攻撃を真正面から止めようとすると、体格や筋力に勝る相手には不利になります。

そこで掌を用いて攻撃を柔らかく受け、そのまま流しながら相手の腕をコントロールしていきます。

受ける、流す、極める。

この一連の流れによって、相手の力を利用しながら主導権を握るのです。

しかし、カパプ防衛術は特定の技に執着しません。

たとえば腕を極めようとしても、相手が強く踏ん張って抵抗することがあります。

そのような場合に無理に関節技へ固執すると、かえって状況を悪化させる恐れがあります。

そこでカパプ防衛館では、「効かなければ次へ移る」という考え方を重視します。

相手が踏ん張ったなら、こちらも無理に力を入れ続けるのではなく、一度力を抜き、相手のバランスを利用して後方へ崩します。

それでもなお相手が踏ん張る場合には、今度は逆方向へ崩して前方へ倒しながら再び腕を極めます。

ここで重要なのは、技の形ではなく相手の反応を見ることです。

相手の抵抗に力をぶつけるのではなく、その抵抗そのものを利用して次の技へ移行するのです。

さらに状況によっては、フィンガージャブによる目への攻撃を行います。

護身術において目は極めて重要な急所です。

視界を奪われたり、強い刺激を受けたりすると、人は反射的に動きを止めたり姿勢を崩したりします。

カパプ防衛術では、危険な状況から生還するための現実的な選択肢として、このような急所攻撃も研究しています。

フィンガージャブによって相手の注意とバランスを崩した後、腕と首を同時に制圧します。

腕だけ、首だけではなく、複数の部位を連動してコントロールすることで、より少ない力で相手を制することが可能になります。

そして状況に応じて身体を回転させれば、そのまま投げ技へ移行することもできます。

このドリルの特徴は、一つの技を成功させることではありません。

受ける。
流す。
極める。
崩す。
急所を攻撃する。
制圧する。
投げる。

これらを状況に応じて連続的につなげていくことにあります。

現実の護身場面では、相手が教科書通りに動いてくれることはありません。

だからこそカパプ防衛館では、技の暗記ではなく、相手の反応に応じて最適な選択を行う判断力と応用力を養います。

カパプ防衛術は、イスラエルのKAPAPをベースに、岩土代表が様々な武術・格闘技の技法や危機管理、対テロの知見を研究し、独自に体系化した護身術です。

この複合手技ハンドドリルにも、その理念が表れています。

力と力をぶつけるのではなく、相手の動きを利用する。

技に執着するのではなく、状況に応じて変化する。

そして何より、自分と大切な人の安全を確保することを目的とする。

それが、カパプ防衛館が追求する実戦的護身術の考え方なのです。

 

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