カパプ防衛館では、徒手による護身術だけでなく、イスラエル近接戦闘術KAPAPの武器術も習えます。
その一つが、スティックやバトンを用いた「スティックバトンワーク」です。
武器術というと、相手を攻撃するための技術を想像する方もいるかもしれません。
しかしカパプ防衛館では、武器術もまた護身術の一環として捉えています。
今回紹介するのは、KAPAPスティックバトンワークの一例です。
武器を奪われないための技術
まず最初に学ぶのは、自分が持っているスティックやバトンを相手に掴まれ、奪われそうになった場合の対処法です。
初心者によく見られるのは、奪われまいとして力いっぱい引っ張ったり、握力だけで対抗したりする反応です。
しかし、相手も強く握っている状況では、単純な力比べになってしまいます。
体格や筋力に勝る相手であれば、こちらが不利になる可能性もあります。
カパプ防衛館では、このような場面で「力と力をぶつけない」という考え方を重視します。
相手が自分の手首やスティックを掴んできた場合、慌てて抵抗しません。
そしてスティックバトンの柄の部分を相手の手首に引っかけるように用いながら、円を描くように回転させます。
すると相手の手首の構造上、握力を維持し続けることが難しくなり、比較的小さな力でグリップを外すことが可能になります。
この技術の特徴は、「力任せに引き抜く」のではなく「構造的に外す」ことにあります。
まさにカパプ防衛術が重視する合理性の表れといえるでしょう。
また、実際の護身場面では右手だけが使えるとは限りません。
そのためカパプ防衛館では、左右どちらの手でも同じように行えるよう反復練習を行います。
利き手だけに頼るのではなく、状況に応じて対応できる能力を養うことも実戦護身術には欠かせません。
スティックを利用した制圧技
次に紹介するのは応用技です。
相手の手首にスティックバトンの柄を引っかけ、そのまま関節をコントロールしながら極めていきます。
関節の構造と相手のバランスを利用することで、比較的少ない力で相手を制御することを目指します。
そして相手の体勢を崩した後、スティックを首に当ててコントロールします。
さらに、スティックと自分の腕によってV字型のフレームを形成し、その間に相手の首を挟み込む方法もあります。
このような構造を利用した制圧は、単純な腕力に頼る方法よりも安定したコントロールを可能にします。
また別の方法として、スティックバトンの両端を両手で保持しながら首を制圧する技術もあります。
技よりも大切な安全管理
ただし、この種の首への制圧技は非常に危険性の高い技術です。
首は人体の重要部位であり、不適切な力の加え方や過度な圧迫は重大な事故につながる可能性があります。
練習では相手との信頼関係を大切にし、無理な力を加えず、相手の状態を常に確認しながら行います。
カパプ防衛館が目指す武器術
カパプ防衛館のスティックバトンワークは、単なる武器操作の訓練ではありません。
イスラエル近接戦闘術KAPAPの考え方を土台としながら、武術・格闘技の合理的な身体操作や危機管理の視点を取り入れ、「実際の危険にどう対処するか」を追求しています。
武器を持っているから強いのではなく、状況を正しく判断し、適切に行動できることが重要です。
力に頼るのではなく、構造を理解する。
劣勢になりかけても慌てずに、冷静に対処する。
それがカパプ防衛館が追求する武器術、実戦的護身術の考え方なのです。






